一般的な一本杖(T字型杖)の選び方を紹介します。日常でよく使うものだからこそ、しっかりと自分に合った杖を選ぶことが大切です。
杖の材質、太さを決める
- 杖のシャフトの素材
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- アルミ製:杖の素材で一番多いのがアルミ製になります。加工しやすく、腐食しにくい素材のため杖に適しています。
- カーボンファイバー製:重量が軽く、強度もありますが、加工は難しいため高価になります。
- 木製:色合いや木目が美しく、加工もしやすい素材です。長さを調節する際はカットのみの対応となります。
カーボンファイバー製が一番軽く、続いてアルミ製、木製の順に重くなっていきます。
- 杖のシャフトの太さ
- 太さ(径)は19~20mmの杖が多く、22~24mmの太杖タイプもあります。太い方が安定しますが重量が重くなります。
杖のグリップを決める
- グリップの大きさ、太さ
- ご自身の手の大きさ、握力に合ったグリップを選びましょう。グリップの下が細く握りやすい、スリムネックタイプの杖もあります。
- グリップの材質
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- 木製:一般的に広く使用されています。ただし傷がつきやすい欠点があります。
- アクリル樹脂製:強度があり、劣化しないため木製より細いグリップに加工できます。透明性を有し見た目が美しいグリップが多いです。
- ソフト樹脂製:滑りにくく手にかかる圧力を吸収する手に優しい素材です。壁やドアなどに立てかけても倒れにくいです。
- 杖のグリップ(握り)の形状
- T字型、L字型、丸型(ラウンドグリップ)など、様々な形状があります。リハビリ用の杖などに右手、左手専用グリップや、幅が広いグリップもあります。
杖の適正な長さを知る
長すぎても短すぎても長さが合わなければ、正しい歩行姿勢が取れず身体に悪影響を及ぼす場合があります。ご自身に合った正しい杖の長さを選ぶことが重要です。
- 杖の長さの目安
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身長÷2+3cmが杖選びの参考値となります。
靴をはいた身長で計算してください。
体格など個人差があるため、実際に歩いてみて使いやすい杖の長さをお選びください。
杖の長さの参考値(cm)
身長
| 推奨サイズ |
140
| 73 |
142
| 74 |
144
| 75 |
146
| 76 |
148
| 77 |
150
| 78 |
152
| 79 |
身長
| 推奨サイズ |
154
| 80 |
156
| 81 |
158
| 82 |
160
| 83 |
162
| 84 |
164
| 85 |
166
| 86 |
身長
| 推奨サイズ |
168
| 87 |
170
| 88 |
172
| 89 |
174
| 90 |
176
| 91 |
178
| 92 |
180
| 93 |
- 杖の長さの決め方
- 腕をリラックスした状態に垂らし真っ直ぐに立ちます。
杖の先を同側の足先の前方20cm前におき、肘は30〜40度屈曲した位置がよく、この状態で杖の長さを決めてください。
長い杖は杖に体重をかける事ができなくなり、杖本来の機能を低下させる原因となります。
短い杖は重心が前にきて前かがみになるため、安定せず危険です。